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小児のインフルエンザ 解熱剤の効果的な使い方と禁忌

 

小児のインフルエンザ 解熱剤の効果的な使い方と禁忌
宮前ユリ

子供のインフルエンザは高熱への対応が一番難しいものですよね。インフルエンザは一気に熱が上がるのが特徴で、しかも子供は大人より熱が上がりやすいもの。インフルエンザ脳症などの怖い合併症もあるので、解熱剤をどのタイミングで使えばいいのかも難しいものです。

遠藤先生

インフルエンザウイルスは、体内に侵入したらあっという間に増えてしまうから、それだけ熱が高くなるのが早いんですね。熱はそのウイルスをやっつけるための大事な武器。むやみに下げるのは良くありません。が、乳幼児の場合は体力が低いので高熱に耐えれる限界が低いと言えます。なのでタイミングよく解熱剤を使うのが大事なのですが、ここでは「使ってはいけない解熱剤」も含めて、インフルエンザと解熱剤に焦点を当ててみようと思います。

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インフルエンザで高熱が出る理由

インフルエンザの初期症状としては、関節の痛みや咳など普通の風邪によく似ていますが、熱が一気に高くなるのが特徴的です。ではいったいなぜインフルエンザにかかると高熱が出るのでしょうか。

インフルエンザウイルス

インフルエンザウイルスは増殖する速度が非常に速いという特徴があります。潜伏期間が短く、体内に入り込んでから3日程度で発熱が出てきます。

これは初めはたった1個のウイルスだったのに、わずか3日で発熱しなければいけないほどウイルスが増えたと言い換えることができるんですね。

なので体の免疫反応として、早くウイルスを退治しなければいけないので一気に熱が出てしまいます。

熱の役目とは

熱が出るということは、体が自分の意思とは関係なくウイルスをやっつけようとしている防御反応と言えます。熱によってウイルスをやっつけることができるので、体内でウイルスと闘ううえでの「武器」の役目を果たしているんですね。

ウイルスが少ないときは熱をあげる必要はないのですが、増殖してくると免疫機能が働き「熱」という武器でウイルスをやっつけようとします。

人間が本来持っている免疫機能が熱を出しているので、基本的には無理に下げる必要はありません。熱を下げるということは武器を取り上げてしまうことになるので、それでは勝てるものも勝てなくなってしまいますよね。

解熱剤を使う理由

熱は大事な武器には違いないのですが、乳幼児の場合は武器を使う本人の体力が低いという特徴があります。これはお年を召した方や病人にも同じことが言えます。せっかくいい武器を持っていても、あまりに重すぎて長く使うことができないというイメージでしょうか。

なので、一度「熱」を下げて再び闘えるよう体力を回復させる必要が出てきます。それが解熱剤を使うタイミングです。

何度か子供のインフルエンザを経験したことのある親なら、子供の状態を冷静に観察できるかもしれません。でも初めての子供で、初めてインフルエンザにかかった場合、不安でいっぱいになってしまいますよね。こどもは39度の熱を出してもなお遊ぼうと元気にしますが、さすがにインフルエンザのときはグッタリするものです。

大事なことは水分補給ができるかという点。食欲が落ちるのは仕方ありませんが、水分補給ができないようだと体力の限界がすぐやってくるので、解熱剤を使って熱を下げる処置をするタイミングといえます。

インフルエンザで禁忌とされる解熱剤

インフルエンザの場合、多くは病院に行ってタミフルなどの薬をもらってくると思います。でもタミフルはウイルスに対する薬なので、熱を下げることに特化しているわけではありません。

病院では必ずいっしょに解熱剤をもらってきましょう。なぜならインフルエンザのときに使ってはいけない解熱剤があるからです。(禁忌(きんき)=してはいけないこと、タブー)

厚生労働省の調査では、アスピリンなどを含む解熱鎮痛剤が原因でインフルエンザ脳症やライ症候群などが発症するケースがあると考えられています。なので1998年12月から、15歳未満のインフルエンザ、水ぼうそうの子どもには与えてはいけないとされています。

また日本小児科学会でも、2000年11月からインフルエンザに伴う発熱に対して使用するのであれば、アセトアミノフェンが適切との見解を示しています。

残っている解熱剤を使ってはいけない

以前に病院でもらった解熱剤や市販の解熱剤があると、それを使ってしまうことも普通にありますよね。でもインフルエンザ、とくに乳幼児のインフルエンザの場合は必ず処方されたものを使いましょう。

解熱剤には種類があり、子供のインフルエンザで使っても安全性が高いとされているのは「アセトアミノフェン」だけです。病院で処方されるものでは「カロナール」というものがそれに当たります。座薬だと「アンヒバ座薬」になります。市販されているものだと「小児用バファリン」もあります。

一般的な「バファリン」「ロキソニン」「イブ」などの解熱鎮痛剤は、子供に関しては使わないと考えたほうがいいです。分かりやすいですし安全性も高いので、どの薬がいいとかダメとか、「イブプロフェンの薬はダメ」とかまで考えると複雑になるので、単純に「アセトアミノフェン」以外は使わないと考えるのがオススメです。

禁忌とされる解熱剤

基本的にインフルエンザに禁忌とされる解熱剤は「ジクロフェナク」だけです。ボルタレンがそれに当たります。ただ、可能性を考えた場合、ロキソニンやバファリンなども禁忌と考えたほうが無難と言えます。

なぜなら人間の体はとても複雑で、今でも解明されてないことが山のようにあるからです。

なぜ禁忌とされるのか

インフルエンザでジクロフェナクを使うと、インフルエンザ脳症になるリスクがとても高くなります。インフルエンザ脳症は特に1~5歳ぐらいの乳幼児がかかりやすく、親はしっかり解熱剤を管理する必要があります。

インフルエンザ脳症になってしまうと死亡率は30%になると言われ、後遺症が残ることも考えられる非常に怖い合併症。インフルエンザの時には、使ってはいけない解熱剤があることを頭の片隅にでも知っていれば病院の先生に聞くことができます。

知らなければ聞くこと・相談することすらできません。小児科で処方された解熱剤なら間違いありません。残っている薬は絶対に使わないということに注意しましょう。

解熱剤の特徴

アセトアミノフェンの解熱剤は、効果が低い特徴があります。なので「効かない」「熱が下がらない」ということも場合によってはあるかもしれません。

あまりに熱が下がらない時は医師に相談するのがもっとも安全です。やってはいけないのが用法・用量を守らないこと。成人でもそのような薬の使い方は重篤な副作用が出る可能性があるので、薬の効果時間を考えれば解熱剤の場合は約8時間空ける必要があります。

まとめ

遠藤先生

インフルエンザの場合、高熱への対応が親としては最も難しいと言えます。使う解熱剤は病院で処方されたものを使えば大丈夫ですが、タイミングはしっかり観察してあげることが大事。むやみに下げず、それでも体力がもたなそうなら解熱剤を使いましょう。

基本的には高熱は受け入れることが大事。慌てず大事な武器として受け入れ、水分補給ができなくなったり、グッタリしんどそうなら熱を下げることも大事なことです。

それと同時にタミフルをしっかり飲んでいけば2~3日で熱が下がってくるはずです。

 - 乳児(1か月~1歳), 幼児(1歳~小学校入学)

宮前ユリ

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