新生児がミルクを吐く5つの理由と対策


新生児は授乳後にオッパイやミルクを吐くことがありますよね。「何か病気かしら…」「飲ませ方が悪いのかしら…」と心配ばかりつのります。育児書には「新生児はよく吐くから多少なら問題ない」と書いてありますが、初めての赤ちゃんだと「どれくらいが多少なの…」と悩んでしまいます。

確かに新生児のころはよく飲んだものを吐いてしまいます。多くの場合は問題ありませんが、体の異常を知らせている場合もあるので、どのような嘔吐のときに気をつけるべきかを知っておくのがいいと思います。
そこで今回は、新生児がミルクやオッパイを吐いてしまうということに焦点を当ててみようと思います。
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新生児がよく吐く理由
新生児は体が未熟なので大人と同じく考えることはできません。そのことは誰もが分かっているのですが、同じく考えてはいけないポイントと人間として同じく考えるべきポイントが分からなければその常識は通用しませんよね。
新生児がミルクやオッパイをよく吐いてしまう原因は主に次の5つです。
- ミルクやオッパイの量が多すぎる
- ゲップといっしょに出てしまう
- ゲップが出なくて後から吐いてしまう
- 飲んだ後すぐに横にする
- 病気や体の異常
ミルクやオッパイの量が多すぎる
もっとも考えられる原因がこれです。母乳の場合は出る量がある程度限られてくるのですが、ミルクは作っただけ与えることができます。ミルク缶に目安の量が書いてありますが、これはあくまで目安であってあなたの赤ちゃんの最適量ではありませんよね。
⇒メーカーごとのミルクの量の目安
大人とおなじで「大食い」「小食」という個人差があります。もしかしたら量が多すぎて苦しくて吐いてるのかもしれません。新生児の場合は体重の増減で判断しにくいですが、多少コントロールして様子を見てみるのもいいことです。
また母乳の場合でもたくさん出るママもいれば少ないママもいますよね。なのであくまで感覚的なことかもしれませんが、量を調整してみると解決するかもしれません。
ゲップといっしょに出てしまう
これもよくあることで、専門的には「溢乳(いつにゅう)」と言います。特に母乳ではなく哺乳瓶でミルクをあげるときは、いっしょに空気を飲み込みやすいので大きなゲップがでますよね。ということはそれだけいっしょに飲んだものが出やすいと言えます。
また月齢が低いほど飲むのがヘタクソなので、より吐く可能性も高くなると言えます。
ゲップが出なくて後から吐いてしまう
空気を飲んでしまっているのにゲップが出ず(出せず)、すこし時間がたって寝てるときにゲップと共に吐くことも珍しいことではありません。この場合も成長とともに回数が減っていくので心配はありません。
この時期の場合、気道に吐いた物が詰まってしまうという危険性はあまりないと言われていますが、我が子になると「万が一の可能性」すら怖くなるもの。心配なママは上半身を少し高くして寝せてあげると吐きにくくなります。
飲んだ後すぐに横にする
赤ちゃんの胃は「トックリ」の形をしています。しかも入り口はまだまだ未熟で上手に開け閉めできません。なのでお腹いっぱいになった状態ですぐ横にしてしまうと、胃の中のものが出てしまいオエッとなってしまいます。
授乳後は10~20分ぐらい縦抱っこをして寝せてあげるとお腹も落ち着いてきます。
病気や体の異常
最も怖いのがこれですよね。ほとんどの場合は心配のしすぎに終わるものですが、まれに体の異常によって吐くこともあります。そういう場合は明らかに特徴的なことがあるので、直ちに受診します。
- 噴水のような吐き方をした
- 吐いたものが緑がかっている
- 授乳回数の半分以上の割合で吐く
- お腹がパンパンに張っている
このような場合は消化器の病気の可能性があります。肥厚性幽門狭窄症(ひこうせいゆうもんきょうさくしょう)とは、胃の出口にある「幽門」というところが次第に厚くなる病気。胃から腸へと行ってないうちに吐くので、すぐにお腹が空いてミルクを欲しがるのですが、再び吐くということを繰り返します。
「噴水のような」というのは天井にも届きそうな勢いという感じです。マーライオンよりももっと勢いのある吐き方で、いかにも普通の吐き方じゃないので気が付きます。
肥厚性幽門狭窄症は生後2週間ぐらいから症状が出ると言われています。
吐きやすい赤ちゃんの対応
基本的には「肥厚性幽門狭窄症」の疑いがある症状以外は珍しいことではありません。口角のあたりからタラタラと出てくる程度はよくあることで、時には鼻から出てくるときもありますが、大量に吐くわけでなければ問題ありません。吐く量や回数に気をつけ、注意深く赤ちゃんを観察し、機嫌が悪くなければ多くの場合大丈夫です。
吐きやすい赤ちゃんの場合は次のような対策が効果的です。
- バスタオルや授乳クッションで頭の位置を高くして寝かしておく
- すぐ横にせず縦抱き・バウンサー・ハイローチェアなどで様子を見る
- 授乳後だけじゃなくて、授乳中にも2~3回ゲップさせる
- 空気を少しでも飲まないような工夫をする
バスタオルや授乳クッションで頭の位置を高くして寝かしておく
赤ちゃんの胃がトックリのような形状だと上記しましたが、胃の入り口のフタもまだまだ未熟な状態です。なので逆流は重力の法則に従ってしまいます。バスタオルや本・雑誌を布団の下に入れたりしてちょっとだけ上半身を高くすることで吐きにくくなります。
また授乳クッションの割れている方が下半身になるように寝せることで、上手く上半身を高くすることができます。
すぐ横にせず縦抱き・バウンサー・ハイローチェアなどで様子を見る
授乳後は少しの間だけ縦抱っこしてあげるのもいい方法です。お腹が落ち着くまでの10~20分ぐらい様子を見てみましょう。また、バウンサーやハイローチェアなどもいいかもしれません。もちろん揺らさないでくださいね。
授乳後だけじゃなくて、授乳中にも2~3回ゲップさせる
飲み込む空気の量が多い場合、授乳後のゲップだけでは全部出ないことも考えられます。そういうときは授乳中にもゲップをさせてあげましょう。泣いてしまうかもしれませんが、こまめにゲップを出すことで吐くことも少なくなります。
空気を少しでも飲まないような工夫をする
本当は赤ちゃんの飲み方が上手になるのがもっとも空気を飲まない効果的な方法なんですが、そうも言ってられません。できるだけ赤ちゃんの口が密着できるようオッパイを出してあげる、ミルクのときは横ではなく縦に抱いてあげる…などの工夫をして、少しでも空気を飲み込まないようにしましょう。
まとめ

「ゲップ全部出たかな~と思っても、寝てるときにゲップしていっしょに吐いちゃった…」「飲んだもの全部出ちゃった…?ってぐらい吐く…」このようなことは新生児では珍しいことではありません。その後に泣くことや寝ないことがあっても、それは吐いたこととは全く関係ない事の方が多いものです。
タラ~ぐらいならまだしも「ドバッ」と吐かれるとさすがに心配してしまいますが、新生児にとっては珍しいことではないので、このことを知っているだけでも安心感に繋がりますよね。
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